初心者が犯しがちな間違い
レーシングサーキットでサーキット初心者やサーキット経験の浅い方が犯しやすい間違いとして
高速コーナーで速度を落としすぎ
低速コーナーで速度が速すぎる
というものがあります。初心者の方の目線から見ますと
高速コーナーについては、「そんな高い速度でカーブを曲がるという常識は持っていません」となると思いますし
低速コーナーについては、「そんなに減速するんですか!?」という感覚と思います。
公道、一般道の常識はサーキットでは非常識、サーキットでの常識は公道、一般道の非常識という事もあります。
高速コーナー、低速コーナーごとに走り方のコツを考えてみましょう。
高速コーナーの走り方のコツ
高速コーナーを上手く走るコツは3つあります。
- 目、視線を使ってコーナーの曲がり具合を判断する
- ハンドルをそっと切る、切りすぎない
- アクセルを少し早めに踏んでいく意識を持つ
高速コーナーでは先を見る事が非常に重要です。
何故なら出来るだけ先を見る事によってそのコーナーの曲がり具合を正しく把握できるからです。
そしてそれが出来れば、その高速コーナーに対してどれぐらいハンドルを切ればよいかの判断を正しく出来ます。
そしてそれが出来れば、ハンドルを必要最小限で切る事につながります。
その2つのコツに付け加え、もう1つとても役に立つコツがあります。
それは、低速コーナーや中速コーナーよりも早めに、クリッピングポイントのかなり手前からアクセルをやさしく踏んでいくという事です。
アクセルを踏むことで車が安定すると同時に、速度の落ち方も緩やかになり、加速作業への移行もスムーズに持って行けます。
低速コーナーの走り方のコツ
低速コーナーを上手く走るコツは3つあります。
- 目、視線を使ってコーナーの曲がり具合を判断する
- ブレーキペダルを長時間、長距離に渡ってしっかり踏む
- RP(ローテーションポイント)、CP(クリッピングポイント)でたくさんハンドルを切る
低速コーナーでも先を見る事が非常に重要です。
そして、前回(の第4回で)書いたように、「止めるブレーキング」をしっかり実践する事も重要です。
そして何よりも大事な事は、RP(ローテーションポイント)、CP(クリッピングポイント)辺りでたくさんハンドルを切る事です。
サーキット初心者の方やサーキット経験の浅い方に共通しているNG作業のひとつは、低速コーナーでハンドルをたくさん切れない事です。
街中や普段の車の運転で例えば駐車する際などでは沢山ハンドルを切る事がありますが、
サーキット初心者がサーキットを走ると、丁寧にハンドルを切る事を意識しすぎているのか
それともハンドルを一杯切ると車がスピンしてしまうようにイメージしてしまうのか
はたまた、ハンドルを沢山切ったら車はもっと曲がる事を知らないだけなのか
ハンドルを沢山切る事をためらう人が大変多いです。
ハンドルを沢山切ったら車は曲がるという感覚を徐々に覚えていき実践する事で、
CP(クリッピングポイント)辺りからより早くハンドルを真っすぐに戻せるというメリットも享受でき、タイヤグリップを加速方向へ積極的に使えるようになります。
ただし、低速コーナーはサーキット初心者が想像する以上に速度を落とさないといけない場合が殆どですので
必要十分に速度を落とすことを決して忘れずに、低速コーナーの走り方のコツの習得を目指しましょう。
また、低速コーナーは、視線で確認、ハードなブレーキング、シフトダウン、微妙なブレーキの抜き方、ハンドルを沢山切る、アクセルオンを丁寧になどなど
ドライバーにとっては高速コーナーに比べてより忙しいコーナーと言えます。
ただ、それでいて低速域であるがゆえに、目、視線にとっては景色の流れが緩やかであり、スピンをしても大怪我になり辛いという特徴を併せ持ちますので
まずは低速コーナーで「レーシングドライビング」の習熟を目指すことは、非常に効率が良い鍛錬方法と思います。
サーキット初心者必見!車で初めてサーキットを走るために知っておきたい8つのこと 第5回 「高速コーナーと低速コーナー」は以上になります。
次回は サーキット初心者必見!車で初めてサーキットを走るために知っておきたい8つのこと 第6回 「アクセルオンのコツ」 になります。
良いレーシングドライビングライフを!!